勉強に集中できないのはよくあること
小学生・中学生の保護者から、「すぐに気が散って勉強が続かない」「机に向かってもぼーっとしてしまう」という相談はよくあります。
ただ、集中できないこと自体は、特別なことではありません。大人でも、苦手なことや目的が見えないことに集中し続けるのは難しいものです。
大切なのは、「集中力がない」と決めつけることではなく、集中できない原因を分けて見ていくことです。
集中できない背景にあるもの
子どもが勉強に集中できない背景には、いくつかの理由があります。
- 授業内容がわからず、何を考えればよいかわからない
- 勉強のやり方がわからず、最初の一歩で止まってしまう
- スマホ・ゲーム・動画など、気になるものが近くにある
- 生活リズムの乱れや疲れ、不安で気持ちが落ち着かない
見た目には「集中していない」ように見えても、実際には、勉強の内容や環境が合っていない場合もあります。
集中力だけを根性で伸ばそうとしないこと
「集中しなさい」と言うだけでは、集中しやすくなるとは限りません。時間を短くする、環境を変える、始める手順を決めるなど、集中しやすい条件を整えることが先です。
家庭でできる3つの工夫
集中力を伸ばそうとするよりも、まずは集中しやすい形に整えることが大切です。家庭では、次の3つから始めると取り組みやすくなります。
10分だけに区切る
「1時間集中」ではなく、「10分だけ」「この1問だけ」と小さく区切ります。
気が散るものを遠ざける
スマホ・ゲーム・動画など、勉強を止めやすいものは手の届かない場所に置きます。
始める前のルーティンを作る
机を片づける、水を飲む、タイマーを置くなど、勉強前の流れを固定します。
短く区切ると、集中の入口が作りやすい
「1時間やりなさい」と言われると、子どもにとっては始める前から重く感じることがあります。まずは10分だけ、1問だけなど、小さく区切る方が始めやすくなります。
短時間でも集中できた経験が積み重なると、「自分にもできる」という感覚につながりやすくなります。
環境は子どものタイプに合わせて考える
静かな部屋が合う子もいれば、リビングのように少し人の気配がある場所の方が落ち着く子もいます。
大切なのは、一般的な正解を押しつけることではなく、その子が集中しやすい場所・音・距離感を見つけていくことです。
声がけは、命令よりも安心感を大切にする
集中できない子に対して、「早く集中しなさい」「どうしてできないの」と言うと、子どもは責められているように感じやすくなります。
代わりに、「この1問だけ一緒にやってみよう」「今日はここまでできたね」「集中するのは大変なのに、始められたね」といった言葉に変えると、子どもは安心して取り組みやすくなります。
結果だけではなく、始めたこと、続けようとしたこと、少しでも取り組んだことを認める声がけが大切です。
相談を考えてもよいサイン
- 短時間でも集中できず、毎回勉強が止まってしまう
- 集中できない背景に、授業のつまずきがありそう
- 親が声をかけるほど、子どもがイライラしてしまう